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人魚の嘆き・魔術師
『人魚の嘆き・魔術師』は大正8年(1919年)、春陽堂から刊行された。谷崎潤一郎の耽美主義時代の作品「人魚の嘆き」「魔術師」の二短篇に、水島爾保布が挿絵を添えたもので、文学愛好者、古書収集家のあいだでは定評のある名作稀覯本。
本電子版には、国立国会図書館デジタルコレクションでは白黒でしか見られない貴重な彩色口絵2点をカラーで収録。
谷崎潤一郎(たにざき じゅんいちろう)1886年~1965年
日本の近代文学を代表する文豪。代表作に『痴人の愛』『春琴抄』『細雪』など。
水島爾保布(みずしまにおう)1884年~1958年
日本画家、小説家、漫画家、随筆家。本名は爾保有。東京美術学校(現・東京芸術大学美術学部)日本画科卒業。長谷川如是閑に招かれ『大阪朝日新聞』にて、挿絵を描き始める。
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美術世界【全25巻】
「美術世界」とは、明治23年~27年にかけて春陽堂より出版された美術雑誌。洒脱な花鳥画を得意とした渡辺省亭を編集主任とし、川辺御楯、滝和亭、月岡芳年、荒木寛畝、河鍋暁斎、鈴木松年、今尾景年、幸野楳嶺など当時の著名な画家たちが作品を手がけている。
印刷は多色摺木版。彫師・五島徳次郎、摺師・吉田市松、田村鎌之助、小松角太郎、これら一流の職人たちによる仕上がりの美しさは、明治の美術雑誌の中でも特に格調高いものとして知られる。また、全25巻のうちの最終巻は「省亭花鳥」と題され、渡辺省亭のみの特集号。省亭の画集として現在も評価が高い。
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■編集主任渡辺省亭
■編集主任の紹介文渡辺省亭(わたなべ せいてい)1852年~1918年
明治時代から大正時代にかけての日本画家。洋風表現を取り入れた、繊細・洒脱な花鳥画を得意とした。パリ万博への出品やロンドンでの個展などにより、欧米では高い評価受ける。日本でも、迎賓館赤坂離宮の七宝額原画を手掛けた。
女性小説セレクション【全2巻】
無頼派として知られる太宰治、織田作之助による「女性」をテーマにした作品たち。
太宰治
1909年6月、青森県生れ。学生時代から小説の創作を始める。東大仏文科入学を機に上京。在学中に非合法運動に従事するもやがて転向し、以降、本格的な執筆活動を開始する。1935年に「逆行」が第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。1939年に結婚し、「富嶽百景」や「女生徒」、「走れメロス」などを発表。戦後には『斜陽』がベストセラーとなり、流行作家となる。「人間失格」を発表した1948年の6月に、玉川上水で入水自殺。
織田作之助
1913年10月、大阪市生まれ。1933年から創作活動を開始し、1938年に小説「雨」を発表。1940年に「俗臭」が第10回芥川賞候補となる。同年に発表した「夫婦善哉」が改造社の第1回文藝推薦作品となり、以降、本格的に作家活動を開始。1946年4月に発表した「世相」が評判を呼び、作品発表の機会が劇的に増えるも、1947年1月、肺結核のため東京にて死去。その直前に評論「可能性の文学」を発表し、作風の転換を図っていた矢先のことだった。
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名作童話【全3巻】
一冊で一人の作家の全体像が把握できるシリーズ。編集は宮川健郎。※巻末解説は未収録
宮沢賢治
1896年-1933年。岩手県稗貫郡里川口村生まれ。詩人、童話作家。主な著書は「銀河鉄道の夜」、「風の又三郎」、「ポラーノの広場」、「グスコーブドリの伝記」など。
小川未明
1882年-1961年。小説家・児童文学作家。「日本のアンデルセン」「日本児童文学の父」と呼ばれる。長篇よりもむしろ短編作品に才能を発揮した。童話の代表作は、「金の輪」、「赤い蝋燭と人魚」、「月夜と眼鏡」、「野薔薇」など。
新美南吉
1913年-1943年。愛知県半田市出身。日本の児童文学作家。雑誌「赤い鳥」出身の作家の一人であり、彼の代表作「ごん狐」はこの雑誌に掲載されたのが初出。結核により29歳の若さで亡くなったため、作品数は多くない。童話の他に童謡、詩、短歌、俳句や戯曲も残した。
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江戸川乱歩文庫【全30巻】
江戸川乱歩の一般向け作品をほぼ網羅したシリーズ。監修は落合教幸。※巻末解説は未収録
江戸川乱歩
1894‐1965。明治27年10月21日三重県に生まれる。早稲田大学で経済学を学びながらポーやドイルを読む。様々な職業を経験した後、大正12年、雑誌「新青年」に「二銭銅貨」でデビュー。昭和22年、探偵作家クラブ結成、初代会長に就任。昭和29年、乱歩賞を制定。昭和32年から雑誌「宝石」の編集に携わる。昭和38年、日本推理作家協会が認可され理事長に就任。昭和40年7月28日死去。▶ビューアの使い方はこちら
坂口安吾コレクション【全6巻】
坂口安吾をより深く楽しめる歴史小説、エンタメをまとめたシリーズ。編集・解説は七北数人。
坂口安吾
新潟市生まれ。1919(大正8)年県立新潟中学校に入学。1922年、東京の私立豊山中学校に編入。1926年東洋大学文学部印度哲学倫理学科に入学。アテネ・フランセに通い、ヴォルテールなどを愛読。1930(昭和5)年同校卒業後、同人誌「言葉」を創刊。1931年に「青い馬」に発表した短編「風博士」が牧野信一に激賞され、新進作家として認められる。歴史小説や推理小説も執筆し、文芸や時代風俗から古代歴史まで広範に材を採る随筆など、多彩な活動をした。▶ビューアの使い方はこちら