虹は雨のあとにかかる
立川談慶
虹は雨のあとにかかる
立川談慶
落語家になって丸31年。気が付けば自分が入門した時の師匠談志の年齢を優にクリアしていた。なぜ自分が落語界で最も厳しいと当時から言われていた談志の下に弟子入りし落語家の道を選んだのか、しみじみ考えてみた。
振り返れば、小さい頃から「両親の笑顔」がいつもそこにある家だった。自分が何をしても何をやらかしても両親は大笑いし、自然と「笑顔っていいなあ」と思える環境に育まれた。お袋が珠算塾を自宅でやっていたこともあり、子供たちの笑顔がすぐそばであふれていたこともより拍車をかけた。
そして小2の時、テレビで観た先代林家三平師匠に衝撃を覚えた。三平師匠の他愛ない話に爆笑する観客という構図は、
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