假屋崎省吾の絶品紀行~日々を華麗に彩る~
假屋崎省吾
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~日々を華麗に彩る~
假屋崎省吾
第4回
春爛漫! お花見
つぼみが膨らみ、早春を彩る
三月は芽吹きの季節。旧暦の三月は、「木草弥生い茂る」から「弥生」と呼ばれるようになったとも言われています。晩秋に葉を落とし、茶色の枝だけになって冬を越えた裸木に、つぼみが一つ一つ現れ、ゆっくりと膨らみ続け、明るい陽気の中でいっせいに花開いてゆく……。自然の素晴らしさへの感動は、厳しい冬に耐えてきた心を和ませ、新しい季節の喜びをもたらします。
先駆けとなる黄色のロウバイや、白・ピンク・紅の梅の花、淡紅色の沈丁花、ゴールデンイエローの小花をたわわにつけたミモザ(ギンヨウアカシア)は、開花とともに甘い香りを味わうことも。やがて、枝いっぱいに散らばせた線香花火みたいな黄色い花をつけるサンシュユ、低木のレンギョウも鮮やかな黄色い花を咲かせます。どうやら、早春の彩りは、まず黄色の花たちから始まっていくようです。
そして、三月三日は桃の節句の雛祭り。童謡にも「お花をあげましょ」(サトウハチロー作詞「うれしいひなまつり」より)と歌われているけれど、実は、桃の花が見頃になるのは旧暦の三月上旬(新暦では三月下旬~四月頃)のこと。もう少し先の桃のお花見を心待ちにしながら、お花屋さんで買ってきた桃の花を飾って、季節の行事に彩りを添えましょう。
雛人形に桃の節句のアレンジを添えて(撮影 増田伸也)
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