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『 エピソードで知る種田山頭火 』

春陽堂書店編集部

エピソードで知る種田山頭火

自由律俳人、漂泊の人生早わかり

春陽堂書店編集部 編

昭和七年、小郡に其中庵を構えるが、自分の句を追求しての苦悶は続いた。やめられない酒と宿痾に苦しんだ山頭火は、繰り返し放浪の旅に出る。東上の旅は二度、北は平泉まで足を延ばす。昭和十四年には伊那の井上井月せいげつの墓参りをし、翌年、終焉の地である松山に辿り着く。

その十一 苦悶と宿願

 昭和五年から三年に及ぶ放浪のあと、小郡に其中庵を結ぶものの、自戒と酒の日々から抜け出すためにまた歩き始める。 昭和十年、睡眠薬(カルモチン)を大量に飲んで自殺も図るが、無意識に吐き出して一命をとりとめる。

死をまへに涼しい風

 昭和十三年に其中庵を離れ、その翌年には再び東上の旅へ。 山頭火は一茶や良寛ではなく、乞食俳諧師と呼ばれた井月に心酔していた。五年前は飯田で発病し引き返していたが、ようやく念願の墓参を果たす。

       井月の墓前にて

お墓したしくお酒をそゝぐ

文とイラスト/もろいくや

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