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気まぐれ編集後記

春陽堂書店Web新小説編集部

気まぐれ編集後記

自由律の俳人・種田山頭火が明け暮れたのは俳句と酒と旅である。だが、三つだけといえどもすべて熱中するのはそれほど簡単ではない。極めるともなればよっぽど性根が座っていなければできるものではない。愚生のように腰折れをひねり、安酒を飲み干し、たまに休暇をとって旅に出るくらいではダメである。

弊社主催の種田山頭火賞はどんな分野でも理想を求めて徹底した生き方をしている方に贈られる賞だが、今年度はこの十月に日本文学研究者のロバート キャンベルさんに決定し、発表させていただいた。このキャンベルさんの場合、驚くべきことに三つどころではなくたくさんの肩書きを持っている。二十七歳でアメリカから九州大学文学部にやって来たが、多彩な仕事ぶりだ。国文学研究資料館助教授、東京大学総合文化研究科助教授、早稲田大学特命教授、早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)顧問、国文学研究資料館館長など活躍の足跡そくせきは数え出すときりがない。しかもテレビには出演する、YouTubeも配信する。そのどれもこれもがプロフェッショナルである。これだけのことに熱中して極めるキャンベルさんの生き方。まさに山頭火賞にぴったりである。


(本誌編集長)



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