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『 漱石クロニクル ―絵で読む夏目漱石の生涯― 』

大高郁子

漱石クロニクル

  ―絵で読む夏目漱石の生涯―

大高郁子

第二回 少年時代の彷徨―文学に興味が芽生える

明治十年(一八七七年)十歳

十~十二歳の頃の金之助(右)、次兄 直則(左)、
義姉ふさの夫 高田庄吉(後)


 一月十三日、養父塩原昌之助、下谷区西町四番地(現・台東区東上野一丁目)に金之助名義の家を新築する。同じ敷地内に貸家も作った。

養父塩原昌之助は、この貸家を金之助の異母姉ふさと高田庄吉夫婦に貸す。金之助はこの家によく出入りした。

一月三十日、西南戦争勃発する。二月十五日、西郷隆盛は兵を率いて鹿児島を出発。九月二十四日、西郷隆盛の自刃まで続く。

五月四日、市谷学校下等小学第二級を修了する。五月八日、成績優秀だったため、東京府から学業優等賞与証書(下等小学第二級)を授与され、褒賞として『輿地誌略(よちしりゃく)』をもらう。

七月二十一日、中根キヨ(通称鏡または鏡子)、広島県深津郡福山町西町(現・広島県福山市)に、中根重一(なかねしげかず)の長女として生まれる。のちの金之助の妻である。中根重一は当時、新潟医学所にドイツ語通訳兼助手として赴任中だった。郷里の広島で鏡子が生まれ、母娘は父親のもとに行く。中根重一はのちに貴族院書記官長となる。

十月二十五日、三兄直矩(十七歳)、福田庄兵衛・さわ(金之助の異母姉/ふさの姉)夫婦との養子縁組を解消し、夏目家に復籍。

十二月一日、市谷学校下等小学第一級を修了する。

西南戦争後、会社企業が発展し、会社員の姿が目立つようになる。

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