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『 Dr.よねやまの芸脳生活 芸術家の生き様を医学で考える 』

米山公啓

Dr.よねやまの芸脳生活

芸術家の生き様を医学で考える

米山公啓

第五回 夏目漱石と胃病 ②

人生を決めていく人脈

親友の正岡子規とは英国留学中も手紙や絵葉書をやりとりしていたという  画/米山公啓

生きていくためには、どうしても人の力が必要になる。経済的であれ、精神的であれ、とにかく一人で生き抜くことは不可能に近い。芸術家であれ、起業家であれ、成功した人は必ずと言っていいほど、人生の分岐点で相談にのってくれたり、経済的な援助をしてくれる人が登場する。

漱石は自分が人生の岐路に立ったとき、そのほとんどを親友のアドバイスに従っていく。自ら道を切り開くというタイプではなかったようだ。それは自分でもそうだと「処女作追懐談」(明治41年)に書いている。

ただ、たどり着いた先では最高の能力を発揮していくところが、天才たる所以であろう。

漱石の最大の親友は正岡子規である。

漱石と子規は1884年(明治17年)に東京大学予備門で出会う。1889年(明治22年)頃には、二人で寄席に行くような友人となっている。俳句に関しては子規が上であり、漱石はそれを認めているし、子規は直すのが好きだったようで、漱石の漢文まで直している。

それほど能力が拮抗していたからこそ、対等でありながら、お互いの才能を認め合うという関係を築けた

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