楸邨山脈の巨人たち
北大路翼
楸邨山脈の巨人たち
北大路翼
第十九回 天才的直観 田川飛旅子(三)
籐椅子
どのような問題提起も、最終的には死生観の問題に辿り着くのではないか。人間探求派とは、要するに、人間がどう生きるべきかという問いに他ならない。
生と死はところどころに現れるが、その変化を象るのが「老い」である。つまり生や死を実感するための機能が「老い」なのである。逆に言えば生や死を意識しなければ「老い」は来ない。たとえばAIは、何十年稼働したとしても、「ああ老けたなあ」とぼやくことはないだろう。
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